もくじ
はじめに
私、PMDD(月経前不快気分障害)で月経困難症です。でも、今は「でした」。という表現でもあっているかもしれない。私は今年の6月にミレーナというIUSを入れて今は快適生活になりました。私は月経困難症だからすぐミレーナを入れたわけではありません。これまでの経緯(治療)とミレーナを入れてから今までのお話をしていこうと思います。ただし、これから書くことは私の体験談です。これから経口避妊薬や漢方が出てきますが、個人の体験から得た感想を述べているだけです。

痛みがあるのが当たり前だと思っていた
私はこれまで「生理痛」は誰もがあると思っていました。大学生時代は「痛み止めに体が慣れてしまうから飲まないようにしている。」という友人の言葉を信じ、痛み止めを我慢した時もありましたが、結局辛いので痛み止めはすぐに再開しました。私の月経量は正常だと思うし、がん検診の際に必ずエコーをしてもらうのですが、卵巣も異常なく子宮にも筋腫がないので、ただ「自分が痛みに弱いんだろう」、と思っていたのです。
避妊目的からピルを飲み始めた。
30歳のころ当時付き合っていた男性が避妊をちゃんとしてくれないので、街中の婦人科に通いはじめ、「避妊目的」で「ピル」を飲み始めました。
ピルはエストロゲンとプロゲステロンが入っていて排卵を抑制します。妊娠と同じような状態にする、というとわかりやすいかもしれません。(参考にブログ貼り付けておきます。)ですが、休薬期間がありますので、そこで消退出血があります。
避妊目的は保険適応外になりますので、1シート3000円くらいだったかと思います。私はもう30歳の時点ではすでに肥満だったのですが、血液検査をして問題がなかったので飲み始めました。特に副作用はなかったのです。ですが、その彼とはすぐに別れてしまったので、買ったピルはそのまま「月経困難症の治療にならないか。」と飲み始めました。ところが、このピルというのは毎日決まった時間に飲まなければなりません。私は助産師でしたので、夜勤もあり時間がずれたり飲み忘れが発生したりしていました。そして月経量は少し減りましたが、痛みはさほど取れませんでした。

当帰芍薬散
「先生、彼氏と別れたからね、ピルをそのまま月経困難症目的で飲んでるんだけどね、痛みがとれないんですよね。」
と婦人科の先生に相談しました。その先生は名前は日本人ぽいけど、喋り方が中国系でおそらく帰化した先生だと思うんですけど、
「痛かったネ、痛み止め、飲んでいいヨ。」
というやり取りを2回くらいしました。当時飲んでいたピルは「トリキュラー」というピルだったのですが、先生に他のピルない?って聞いたら、
「ナイ。」
というお返事でした。でも、
「ジャ、漢方、飲んでミル?」
と提案してくれて処方されたのが、「当帰芍薬散」でした。
漢方に対して半信半疑でしたが、意外にも生理痛には効きました。
生理痛で痛み止め飲まなかったのは初めて。
で、しばらくもらいに言っていたのですが、私めんどくさがりなんですよね。
通っていた婦人科まで行くのがめんどくさくなり、いつの間にか飲むのをやめていました。
30代半ばあたりからPMDDになり始めた

30歳を過ぎてからの私はとにかく忙しく働いていました。生理痛はもちろん健在。私は分娩介助という仕事があり、目が話せないことが多く、トイレにもいけないことが多いです。そして何故か、私が生理の時はお産が多いんです。だから、赤ちゃんが出産でオギャーって出てくる時に、私の股からも出血がドバーッて感じでした。(下品ですいません。)ですから、生理中の勤務はホントしんどかったです。そして職場が変わり、私は一度「助産師」から離れたことがあります。夜勤もないし、「これで生活が楽になるだろう」と思っていたら、勤めたところがまぁ、真っ黒黒すけな企業でして、残業代なし、休日も仕事するみたいな生活を送って1年くらいしたら、今まで規則正しく来ていた生理が乱れ始めました。
おやおや、と思っていたら月経前になると憂鬱になるようになりました。明らかに気分が下がる。そこでやっと私は基礎体温をつけ始めました。そうすると、どうやら排卵していることはわかるのですが、高温相がガタガタで「あ、これはいかん。」と思いつつも、仕事は平日で遅くまで仕事し、休日もやることに追われてしまう。そして、月経が始まると憂鬱が何処かへ行ってしまうので、病院に行く暇を見つけることができなくなりました。
そして、無理がたたって今年の冬、それこそ月経前でした。見事に精神の限界がきてしまいました。
加味逍遙散、呉茱萸湯、芍薬甘草湯
私はちょっと体調を整えることに専念しました。まず、前は街中の婦人科に行っていたのですが、比較的近くの婦人科に変えました。そしたら、、、
まさかのこちらも中国系の先生でした(笑)下のお名前が女性っぽかったので、女性だと思っていたら、男性でしかもまたカタコトだったので心の中で笑っていました。何故か都市及び近郊、中国系の先生多い(笑)
話はずれましたね。月経前に憂鬱になること、基礎体温の高温相バラバラになることと、あと
「私はまだ妊娠したいんだ!(笑)」
ってことも伝えました。そこで出されたのは、「加味逍遙散」でした。
これはPMDDにはめっちゃ効きました。憂鬱じゃないんです。しかも月経前にめっちゃおしっこでる。あー、私月経前ちゃんと浮腫んでたんだなぁ。と実感しました。確かに体重も増えてた。ですが、月経痛は改善しませんでした。その時、別のクリニックで頭痛用に「呉茱萸湯」という今まで体験したことのない不味さの漢方を出してもらっていたのですが、これが月経痛に速攻では効かないけど、長く効いてくれているように感じたので、月経痛時に解熱鎮痛剤と一緒に飲んでいました。
動きたくないくらい痛い。
今は身体を休めている状態だから痛みに向き合えるんでしょうけど、
「私よくこんな痛みで仕事していたな。」
っていうくらい月経2〜3日目は死んだように寝ていました。
そりゃ心も悲鳴あげるわ。
その時に友人たちと連絡とっていたのですが、
友人①「生理痛ほとんどないけん、わからん。」
友人②「私も。」
ってきたもんだから、
え、そうなの?みんな痛くないの?
っていうことを初めて知りました。そんな助産師すいません。
加味逍遙散は基礎体温の高温相も綺麗にしてくれました。
なんなん、あのガタガタの基礎体温、測り方私間違っているんかなぁ、
と思っていたのですが、そうじゃないことがよくわかりました。嬉しくて基礎体温のデータの写真をスマホに残していたのですが、スマホが変わってしまいデータが失われたのでお見せできないのが残念です。
今回の婦人科の先生は結構「痛み」に向き合ってくれる先生で、月経痛に対して「芍薬甘草湯」も出してくれました。ただ、この「芍薬甘草湯」は筋弛緩効果があるんじゃないかと思いますが、痛みには早く効くんです。でも、血も止まっちゃうんですよ。これは私の推測ですが、子宮は筋肉で、筋弛緩によって収縮が起きないので血が子宮内に溜まっているんだろう、と。それに気づいたので、飲むのはやめました。先生のプランでは、加味逍遙散で月経痛も治るだろうと思っていたみたいですが、月経痛がどうしても治らず、先生からこんなことを言われます。
「子ドモ、産ム予定、ありますカ?」
ミレーナ挿入
「子ドモ、産ム予定、ありますカ?」
最初それ言われた時に、
「うみてぇから、ここにきて治療してんだろうがぁ!」
って先生にツッコミ入れそうになりましたが、先生の言葉足らずで、
「パートナーがいて、今すぐにでも子ども欲しいですか。」
という質問でした。
私はパートナーはいなかったし、今すぐに子どもが欲しいわけではなかったので、
「いいえ。」
と答えました。
そこで提案されたのが、
「ミレーナ」でした。
最初、私は抵抗しました。子宮内避妊具(この場合はIUD)は、出産した人がいれるというイメージがあったからです。私は当然出産経験がなく、子宮口が開いたことはありません。痛い、絶対痛い。
なので、「ピル」はダメか?と先生に尋ねました。
このクリニックのピルは「ヤーズ」でしかも長期間用もあることは案内で見ました。でも先生から一言、
「君、体型がネ、血栓のリスクがネ。」
間違いない。でも、体型はピルを飲んでいた頃と変わらないから行けると思っていたのですが、医師が変われば考えも変わるようで、先生は慎重投与タイプの人でした。パートナーが見つかって、子ども産みたくなったら、すぐに抜けるよ、って説明もされましたが、やっぱり痛みが怖くて。結果、
とりあえず、採血とって考えよう。ということになりました。
しかし、帰り道運転しながら考えていました。
先生からミレーナ費用のことも聞いています。私は保険適応で1万ちょっと。
「ピル、3シート分か。コスパいいな。」
コスパが口癖の友人に相談したら、
「え?入れた方がコスパ良くない?」
と想定内の返事が返ってきました。
「私、ピルの頃しょっちゅう飲み忘れしてシートを台無しにしていたので、飲まなくていいなら楽なんじゃない?やっぱコスパいいな。」
って考えながら翌日また婦人科に行きました。
結果
凝固系問題なし。
コレステロール、高杉〜〜〜〜〜。(食後に行ったからでしょ〜。)
ということで先生もこれじゃ勧められないよ。ってなり私も入れた方が楽なんじゃないかと思いました〜。で看護師さんが「じゃあ、予約を。」って言ってきたら、先生、
「今から入れル」
って言い出したんです。まじか。
でも確かに月経から6日目。リミットではあったんです。
そして私は内診台に上がった
心の準備ができないまま、私は内診台に上がりました。意外にも私は冷静でした。
今クスコ入れられた、エコーが入った、あ、今日はそう痛くないな〜。
とか考えてました。子宮に筋腫がないことも確認されました。そして、子宮口が消毒されているのもわかりました。そして、
「ウヒョ〜〜〜〜〜〜〜〜」
そこは流石に痛かった。ですが、少し悶える程度で途中から笑っていました。
看護師さんが
「大丈夫?痛いよね。」
って心配してくれるんですが、カーテンの奥で私、笑ってるんですよ。
出産より痛いって誰かが言ってたけど、あ、これが出産なら私大丈夫かな。
って思う余裕はありました、悶えて笑ってたけど。
抵抗しなかったので挿入はスムーズに終わったのですが、そのあとが痛い。
「なんか、うんち、したい感じもある。」
ショーツを履く前にお股を拭くと血がついていましたので、置いてあったナプキンを使いました。少し腰を曲げて私は内診室から出てきました。
「ちゃんと入ったヨ。」
と先生はエコーの写真を見せてくれました、確かに入ってました。
見せてくれたけど、お腹痛い。なんだかんだで、今一番痛い生理痛きてる感じでした。また1ヶ月後、と言われ、診察室を出ました。そしたら受付の人に
「お金、おろしてきていいですか。」
と言いました。受付さんが、いくらかかるからこれくらいおろしてくれば大丈夫ですよ、と会計がまだ準備できていなかったけど教えてくれました。腰が老人みたいに曲がった私を見て受付さんが心配してくれましたが、座るよいも歩いた方が気が紛れるので、お金をおろしにビルの1階まで行ってきました。そこは意外と大丈夫でした。帰ってきたら、お金を支払って、薬局で薬もらって速攻で帰りました。
トイレ行ったら、見事に快便でして、痛みが落ち着きました。
ですが、それでもいつもの生理痛より痛い日が2~3日続きました。
ホントその時仕事してなくてよかった〜です。

ミレーナ挿入後
ミレーナ挿入後は2週間くらい出血していたので、ナプキン生活をしていました。
お腹の痛みは3日ぐらいすればなくなりました。
ナプキン生活終わって1週間くらいで、月経が来ました。
この時点ですでに出血は少ない。
ただ油断していたら漏れました。
以前は昼でも夜用つけてたのに、昼用で全然良さそう、って出血にはなりました。
痛みも軽くなりました。一番痛くても前より軽い、くらいです。
生理を繰り返すうちに出血量がどんどん減り、
今では、オリモノシートで事足りるようになりました。
オリモノシートすらうっすら、紙で拭くとついてる、みたいな。
あと月経痛ですが、痛い時は鎮痛薬+呉茱萸湯で寝込んでいた私が、ちょっと痛い時に呉茱萸湯をお守り程度で飲むくらいに改善しました。全然違います。
このIUSは黄体ホルモンを放出しているのでPMDDにも言いらしく、ミレーナを入れたことで加味逍遙散は中止になりましたが、そこは問題なく生活しています。
もうピル3シート分はとうに過ぎたのでやっぱりコスパがよかったなと思います。
ただ別の問題が発生しました。
黄体期になると、胸が軽く張るんですよ。あ、黄体期に入りましたな、ってわかります。最初の頃はとにかく痛くて、
「なんでPMDD治療したらPMS(月経前症候群)出でくるんだよ。」
と自分でツッコミを入れていました。それを検診で先生に言ったら、
「ホルモンネ。言ったデショ?」
で終わりました。今はだいぶ落ち着いたので良しとします。
そして、生理周期が読めなくなってきました。間隔が空いてきているんです。
これは基礎体温を測り続けているので、なんとかなりそうです。一応2相にはなってます。
あと、それと月経が長い。うっすら出血が10日近くあります。
オリモノシートで対応はできますが、ちょっと煩わしいですね。
1年くらいしたら20%が無月経になるらしいので、もう煩わしいから無月経になってくれという気持ちです。
新たな問題は発生しましたが、それでも痛みや出血、憂鬱から開放されてだいぶ生活が楽になりました。
今回ミレーナは月経困難症目的で入れましたが、避妊目的でも挿入可能だそうですが、それは保険適応外になります。ミレーナはピルに比べて血栓症のリスクもないし、飲むという煩わしさがないので快適です。
最後に
今日はミレーナについてお話ししました。多分、私みたいにミレーナ勧められるって人は少ないとは思いますが、月経困難症やPMDDについてこんな治療があるんだ、ということがこの中で伝えることができたんじゃないか、と思います。
日本人は「我慢する」文化で「〇〇よりマシ」みたいな比べる風潮がありますが、自分と他人を比べても、他人は神経からなんから同じではないので、感覚も違います。それは出産の現場でよく感じます・笑
もっと自分と向き合い、快適な生活がみなさま送れますように。
P.S
先生に
「子ども産みたいからミレーナ抜いてください。」
って言える日を淡く儚くも夢見ています、、、笑
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